素敵な雰囲気の結婚式を作るには、音響やライティングなどを上手に活用することが不可欠です。前回の【ライティング編】に続き、今回は「ゲストに喜ばれる結婚式を作る秘訣【BGM編】」と題し、ご紹介しましょう。
歓談BGMにはインストゥルメンタル、演出BGMには誰もが知っている曲を
まず、曲の選定の仕方について見ていきましょう。披露宴中のBGMを大きく分けると、演出のタイミングに合わせて流す演出BGMと、歓談BGMの2種類。歓談BGMは、気にならないくらい耳につかないインストゥルメンタルがおすすめです。かなりの曲数が必要になるので、会場にお任せすると良いでしょう。
演出のタイミングに合わせて流す演出BGMは、ご自身の好きな曲をセレクトすることが多いと思いますが、できるだけゲストの皆さんが聞いたことのある曲を使ってください。おしゃれであることや、他とは違うことにこだわり過ぎて、一般的に知られていないような曲ばかりが続くと、ゲストはなんとなく盛り上がれないことがあります。
中座を挟んで前半・後半で印象のガラリと違うBGMに
また、平均的に2時間半~3時間の披露宴では、ずっと同じ調子にするより、中座を挟んで前半・後半で印象のガラリと違う曲にすると効果的です。次の曲への時間は意外とありますから、その前の曲に合わせる必要はありません。例えば、前半はジャジーでエレガントな印象に、そして再入場で一気に盛り上がる曲に変え、アップテンポな曲を組み込んでいく、といったように。パーティーに、より一層メリハリが生まれます。
さらに、洋楽でおしゃれに進めてきたうえで、お開きに誰もが知っている懐メロの邦楽を流すなどすれば、サプライズ要素も合わさって大きな盛り上がりにつながったりします。
なお、曲の使い方についてですが、例えば新郎新婦の入場曲だとすると、前奏の長い曲の場合、前奏をカットしがちですが、あえて「頭からかけて1分5秒で扉オープン」など工夫すれば、入場への煽りを入れ、会場の雰囲気をウォームアップすることもできます。
BGMには、結婚式の雰囲気を転調させメリハリを与える力がある
このようにBGMは、ゲストが見ている情景を彩ったり、盛り上げたり、インパクトを与えるだけでなく、結婚式の雰囲気を転調させたりしてメリハリを与えることのできるものです。
ぜひ、BGMのさまざまな効果を考えながら曲をセレクトしてみてくださいね。
筆者:遠藤佳奈子/フリーウェディングプランナー・コンサルタント
2010年、日本では先駆けてフリーウェディングプランナーをスタート。そのパーソナリティや仕事は新郎新婦だけでなく企業からの信頼も厚く、都内ラグジュアリーホテルのスペシャルプランナーや、人気レストランのウェディングも任されている。2016年からはハワイでの邸宅ウェディングのプロデュースもスタート。オケージョンファッションブランド“darial”のコンサルティングや、ウェディング実用書の監修、ラジオなど、ウェディング業界のインフルエンサーとして幅広く活動している。■HP:http://www.wedding-lab.com/