前回はウエディングドレスについてのマメ知識をご紹介いたしましたが、
今回はウエディングドレスに欠かせないベールについてです。
正直、ベールって邪魔ですよね。
視界が遮られるし、いったい何のためにあるんだろう?と思いませんか?
実はこのベールは古代ギリシャや古代ローマの時代より純潔のしるしとして、
悪霊から身を守るアイテムとして使われていました。
さらにベールには不思議な力が込められていて、被った人に
花婿の心が傾くという言い伝えがあるそうです。
まず、花嫁が生まれたときに、ご両親が
「さまざまな災いや病、悪しき者からこの娘をお守りください」との願いを込めて、
目には見えないベールの魔法をかけます。
この愛情というベールに護られながら、花嫁は挙式当日まで大事に育てられます。
すると、結婚式当日には、そのベールが目に見える形で現れる・・・というのです。
今まで花嫁を大事に護ってきたベールをたくしあげることによって、
新郎は、「このベールに代わり、私があなたを生涯、命をかけてお護り通します」という決意を表明すると言われています。
また、キリスト教式で新郎の手によりベールがたくしあげられるのは、
新婦が父親の保護下を離れ、新郎の妻として姿を現すことの象徴とされています。
これは、女性は夫や親族以外の男性に顔を見せないというしきたりが元となっています。
新郎によるベールオープンは、二人を遮るものを取り払い一つになる時。
つまり、真のお嫁入りの瞬間と言われています。