三連時計の木のお話(4)~職人たちの手を経てお手元へ~

こんにちは、7月13日の木の暮らしです。
真夏日が続く今日この頃ですが、皆様夏バテはしていませんか? 担当はしてます(苦笑)。こんな時はエネルギーのあるものを食べて、しっかり夏を乗り切りましょうね☆

さて、今までのシリーズでは三連時計の「木」が「三連時計」になるまでの長い旅についてお話ししてきましたが、今日は大詰め、職人による「加工」についてです。
たくさんの職人の手を経てお手元に届く三連時計、その加工の手順をご覧ください♪

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板出し

本社倉庫にある数多の板から、三連時計にする板を選び出します。
時計のサイズにより使える板が決まってくるので、できるだけロスなく三連時計が作れるように考えます。IMG_9340

製材・加工

板出ししてきた板を、様々な機械を使いつつ、手作業できれいな一枚板にします。

【1】板出しした板を、横切り盤で各サイズ1枚分の大きさにカットします

カットした板は、サイズごとにまとめて保管します。

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【2】手押し鉋盤で板を平らにする

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写真中央のローラーのような箇所がかんなになっています。何回かここに通し、板を平らに削ります。

【3】自動鉋板で板を一定の厚さにする
【4】グラインダーで皮を取る

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耳の角度に合わせてやすりにあて、皮がなくなるまできれいに削ります。耳の角度は一定ではないので、微妙な加減や角度調整が必要となる、職人芸です♪

【5】パネルソーで3つにカットする

大きなパネルソーで、1枚の板を3つにカットします。

【6】ムーブメント用の穴・ふりこの穴をくりぬく

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NCルーターという大きな機械で穴を開けます。各サイズ・デザインがすべてプログラムで登録されているので、スタートすればプログラムされた通りに自動で穴を開けてくれます。

仕上げ

【7】機械仕上げ

ワイドサンダーで表面を、ベルトサンダーで側面を、耳の部分をスポンジサンダーでそれぞれやすり掛けして綺麗に仕上げます。

【8】総仕上げ

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仕上げの最後はサンダーや紙やすりを使って、じっくり手作業で角や面を綺麗にしてゆきます。この工程があるから、三連時計のつややかで滑らかな手触りがあるんですよ。

【9】振り子仕上げ

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振り子の面とまわりを綺麗にやすり掛けし仕上げます。

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振り子の表裏を確認し、金具を置き、取り付けます。

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金具を取り付け、ムーブをはめ込み、振り子が中央に来るかを確かめます。

オプション

【option】時計加工:焼印

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0から9の焼き印を、電気を使って熱します。

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時計に型を置き、焼印を押した後、周りの焦げた部分をやすりで消します。

 【option】象嵌・凸型

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機械で、棒を入れる穴を開けます。

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棒を接着剤で固定し、穴に入れます。

象嵌の場合は棒のギリギリでカットし、サンダーで平らに仕上げます。また、凸型は長さを残してカットし、すべての高さが同じになるようにサンダーで仕上げます。

レーザー加工・オイル仕上げ

【10】レーザー加工・オイル仕上げ

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時計の形が完成したら、レーザーで文字盤や文字入れを行ったのち、植物性のオイルで仕上げます。

木の暮らしでは、「オスモオイル」という自然塗料のオイルを使用しています。このオイルは、木が呼吸するのを妨げることがないため、木の調湿機能を損なわずずっとお使いいただくことができます。

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いかがでしたでしょうか。

数多の工程と人の手を経て作られる三連時計には、各工程のスタッフからお客様への想いがこもっています。

ぜひとも末永く、おそばに置いてくださいね♪

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